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コンクリート含浸材

「シラン・シロキサン系」コンクリート表面含浸材の特徴

コンクリート含浸材2つの区分「ケイ酸系」と「シラン系」

コンクリート表面含浸材には、ケイ酸系とシラン系と呼ばれる2つの大きな区分がありますが、ここでは「シラン系」の性質と、「シラン・シロキサン系」の特徴についてご説明します。

シラン系含浸剤の性質

シラン系」という呼称で包括される表面含浸材の大きな特長は、コンクリート表面にR(Si-O)構造を形成し、撥水性能を付与していることです。

市場で主流とされる含浸材

現在、市場で主流とされるシラン系表面含浸材には、「アルキルアルコキシシラン系」、「アルキルシリコネート系」などがあります。シラン系のため、撥水性能を持ちますが、撥水効果をもたらす官能基=撥水基(R)部分が、主にアルキル基(CnH2n+1)またはアルキル基を有する構造になっています。この官能基=撥水基(R)部分は、カーボンを含む有機物のため、紫外線による影響を徐々に受けることになります。

シラン・シロキサン系含浸材の特徴

ケイ素(Si)と酸素(O)が交互に結合するとポリマーが形成されたポリシロキサン骨格(-Si-O-Si-)となり、この無機結合は、非常に強固で安定した構造となります。無機のため紫外線の影響を受けません。シロキサン結合はその結合エネルギーが101Kcal/molであるため、紫外線(300nm)の持つ85Kcal/molでは解離しないためです。この無機部の表面に有機側鎖として、撥水基としてデザインされた官能基(R)を付与し、硬化時に無機・有機ハイブリッド高分子を形成する液剤が、いわゆる「シラン・シロキサン系」表面含浸材です。

シラン・シロキサン系含浸材 Sクリートガードの性質

Sクリートガード(シランシロキサン系)については、この官能基(R)について、高い撥水性能を発揮しながらも、安定性が高く紫外線の影響を受けにくいようデザインされています。「シラン系」と括られる製品カテゴリにおいても、この疎水基(R)箇所の構造が異なる点をご理解ください。
また、Sクリートガードは、いわゆるシラン系の特長である「コンクリート表面での撥水効果」だけではなく、「内部に浸透してコンクリートの吸水防止効果を高める」成分が配合されています。そのため、Sクリートガードをコンクリートに塗布することで、「超撥水層」と「吸水防止層」の2層が形成され、これが「遮水層」として機能します。

Sクリートガードについての詳細は「Sクリートガード」をご覧ください。

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